競馬で血統予想が外せないと断言できる3つの根拠を徹底解説

血統

競馬はブラッドスポーツである。

このような言葉を競馬をした事がある方であれば一度は聞いた事があるかと思います。近年のデータを解析した研究結果を見ても、競走馬の競争成績が両親からの遺伝の影響によるものであるというものが多いという事は証明されており、両親の遺伝の影響や約33%で、残りの66%は妊娠中の母体内の影響や生後の仔馬の環境などが影響されているという事が判明しています。

生産者や馬主の多くは血統を意識して競走馬を購入しますが、その根拠となる理由は一体何があるのでしょうか?この記事では、競馬で血統予想を外す事ができないと断言できる根拠について一つずつ解説していきたいと思います。興味がある方は是非チェックしてみて下さいね。

競馬で血統予想を外せないと断言できる根拠とは

競馬がブラッドスポーツであるという事は明白です。しかしその根拠は何かと言われれば、はっきりとその理由を説明できる人は少ないでしょう。という訳でここからの項目では、競馬の予想において血統を外す事ができないと断言できる根拠について解説していきたいと思います。

競争成績に及ぼす研究データ

まず一つ目の根拠は、競走馬の血統と能力が密接な関係にあるという事が近年の研究結果で明らかになっているという点です。

昔は今よりもデータが充実しておらず、今のようにデータや数字を重視して予想を展開していくという事はありませんでしたが、今は違います。競走馬の血統と能力は密接な関係にある事が、幾つもの研究結果から明らかになっています。

冒頭でも説明した通り、両親からの遺伝の影響は約33%です。残りの66%は何かと言うと、妊娠中の母体内の影響や生後の子馬を取り巻く環境によるものであるという研究結果が出ています。これを見ると、両親からの影響よりもその後の環境の方が大切であるかのように感じるかもしれませんが、競争馬の能力に血統が一定数以上の大きな割合で関係している事実があるという事は明白ですよね。

更に、近年の研究結果により父馬と母馬のどちらの比重が大きいのかも判明しています。従来は父馬からの遺伝子の方が馬は強く受け継ぐと思われていましたが、近年の研究結果によると、競走馬の遺伝的な素質は母馬から55~60%、父馬から40~45%を受け継ぐという事が明らかになっています。

一昔前は血統競馬を得意とする方でも、父馬の特徴や結果だけを見て判断する方が多かったのですが、近年の研究結果によると父馬からよりも母馬からの方が遺伝的な素質は受け継ぐものであるという事が判明しています。父馬が弱く結果を残していない馬であっても、母馬が有名で強い馬であった場合、その馬は大成する可能性が極めて高いという訳です。

競馬はブラッドスポーツという認識が関係者のみならず競馬に携わる全ての人が知っているので、血統構成において優秀な成績を収めた馬の子供は例え成績を残せていなくても種牡馬や繁殖牝馬として遇されることが多々あり、その子供が実際に好成績を収めるというケースは多くあります。

強い馬の子供が実際に強いという紛れもない事実

二つ目の根拠は単純明快。実際に現代競馬は強い馬の子供が強烈に強い成績を収めているという紛れもない事実があるという事です。血統に興味が全くないという方でも、この事実は受け入れなければいけないものです。

現代競馬を席巻しているのがディープインパクト産駒。ディープインパクトと言えば競馬に全く興味がない方でも一度は名前を聞いた事がある位の名馬で、日本競馬史上6頭の中央競馬クラシック三冠馬を史上2頭の無敗で達成したという伝説的な名馬。残念ながら2019年7月30日に17歳で亡くなってしまいましたが、彼の遺伝子は今でも脈々と受け継がれています。

日本調教馬としては史上初となる芝部門長距離部門で世界ランキング1位となり、種牡馬としては2012年から2019年の日本のリーディングサイヤーです。現役時代から最強馬であり、種牡馬になってからも最強馬を生み続けたという伝説的な名馬であるディープインパクト。

代表的な産駒をあげればキリがありませんが、その中でも特に有名なディープインパクト産駒を一部紹介していきます。

  • リアルインパクト (安田記念、オーストラリアの旗 ジョージライダーステークス、阪神カップ2回)
  • ジェンティルドンナ (ドバイシーマクラシック、有馬記念、ジャパンカップ2回、牝馬三冠 (桜花賞、優駿牝馬、秋華賞)、ローズステークス、シンザン記念)
  • キズナ (東京優駿、ニエル賞、産経大阪杯、京都新聞杯、毎日杯)
  • サトノダイヤモンド (菊花賞、有馬記念、阪神大賞典、神戸新聞杯、きさらぎ賞、京都大賞典)
  • マカヒキ (東京優駿、ニエル賞、弥生賞)
  • フィエールマン(菊花賞、天皇賞 (春)2回)
  • ワグネリアン(東京優駿、東京スポーツ杯2歳ステークス、神戸新聞杯)
  • グランアレグリア (桜花賞、安田記念、阪神カップ、サウジアラビアロイヤルカップ)
  • コントレイル(東京優駿、皐月賞、ホープフルステークス、東京スポーツ杯2歳ステークス)

このように早々たる顔ぶれの産駒がいるディープインパクト。無敗のまま今年の顔とも言える活躍をみせているコントレイルもディープインパクト産駒です。三冠馬を達成した馬もいたり、海外で強い活躍を魅せている馬もいます。芝でもダートでも強いというのがディープインパクト産駒の特徴でもあります。

現役時代に圧倒的に強かった馬の子供が圧倒的に強い。この事実は血統予想をする上で欠かせない根拠の一つになっている事は間違いありませんよね。

血統を予想の中心にするプロ馬券師が多くいる

一昔前は競馬予想を参考にする時は競馬新聞を購入するしかありませんでしたが、最近はネットの隆盛もあり、テレビや雑誌だけでなくネット上で気軽にプロ馬券師の予想を参考にできるようになりました。数多くいる馬券師の中には、血統を重要視して予想を展開する方が多くいます。

血統を重要視した特に有名な馬券師と言えば…

  • 亀谷敬正
  • 水上学

この2人が特に有名です。更に凄い点はこの2人は血統を重視した馬券予想を展開しながらきちんと結果も出しているという点。その時点で血統が競馬予想における大きなウェイトを占める重要なものであるという事は分かりますよね。

ちなみに亀谷敬正さんと水上学さんは同じ血統を重視する予想家ではあるものの予想スタイルは全く違います。亀谷さんの血統予想はデジタル派。その馬の血統(主に母系)まで遡って馬場や距離の適性を予想するのではなく、単純に~系の血が入っていたら機械的にその馬を買うという方法を指していて、主観をいれて買い目を選択する水上さんよりも機械的に買う事で高い回収率を維持できるというもの。馬の能力や近走の内容で評価に優劣をつける水上さんとは大きく違います。

競馬予想TVという超人気競馬番組にも長年レギュラー出演を続けており、その番組でも血統ビームというキャッチコピーがついている位の血統派。水上学さんも競馬の大手メディアで血統予想を展開するなど、彼ら2人の血統予想は多くの人から支持を集めています。これだけ多くの予想家がいる中で、血統を重要視した2人の予想が多くの人の支持を集めている理由は高い回収率があるからです。それが血統予想を外せない根拠であると断言しても問題はないでしょう。

まとめ

競馬と血統は密接な関係にあるもの。

血統よりも近走や調教結果が大切と考えている方も多くいます。親からの遺伝で得意なコースやら何やらはないと断言する方もいます。しかし、そういう方は血統から目を逸らしているだけ。血統が競走馬のレース結果と密接な関係にあるという事はデータからも判明している事実ですし、決して無視できないものです。

血統予想を得意としている方もこれから始めてみようかなと考えている方も、血統予想がなぜ支持されているのかを理解し、今後の競馬予想に活用してみることをおすすめします。