お笑いや音楽にも流行があるように、実は競馬の血統にも流行があります。
今現在流行している血統を抑えておく事で勝ちやすくなると言える半面、流行を抑えていなければ勝ちにくくなるとも言えるかもしれません。競馬はブラッドスポーツとも呼ばれている位に血統が大きな要素を占めるスポーツなので、血統をレース展開の予想の要にする事はとても重要な事なのです。
という訳でこの記事では、競馬の血統の流行に焦点をあてて紹介していきたいと思います。血統の流行を語る上で絶対に見過ごせない三大血統と、最近の流行の血統についても合わせて紹介していきたいと思います。
目次
絶対に見過ごせない三大血統
日本の競馬を語る上で絶対に外す事ができない三大血統が存在します。この馬達の子供達が現代競馬の礎を築いてきたと言っても過言ではないものです。
- ミスタープロスペクター系
- ノーザンダンサー系
- サンデーサイレンス系
この3頭は日本の血統を語る上で絶対に外す事ができない3頭です。一体どのような馬でどのような子供達を残してきたのか、まずはそこから説明していきましょう。
ミスタープロスペクター系
日本よりもむしろ北米で活躍している血統で、同地域ではノーザンダンサー系とほぼ拮抗する程の勢力を誇っています。スタミナと成長力に優れているという特徴があり、3歳馬しか出走する事ができないクラシックに強い血統であると言われています。
芝よりもダートに強いという傾向にあります。アメリカはダート戦がメインのレースとなっていますので、これも北米で活躍している血統になっているという理由でもあると言えるでしょう。しかし芝が弱いという訳ではありません。
ミスタープロスペクター系は多くの小系統が生まれている血統なので、日本でも有名な代表的な産駒は以下の馬です。
- キングカメハメハ
- アドマイヤムーン
- サウスディグラス
日本でも大活躍した産駒である上記3頭はミスタープロスペクター系です。特にキングカメハメハは有名で、競走馬としても高い活躍を魅せましたが、特に2010年と11年に種牡馬のリーディングサイヤーになるなど、長年に渡り高い活躍をし続けてきた馬でもあります。
ノーザンダンサー系
カナダで生まれたアメリカクラシック2冠馬であるノーザンダンサー。彼の血統も種牡馬として今でも日本で通い続けているとんでもない血統です。その価値は、ノーザンダンサーの血一滴は1カラットのダイヤより価値があると称されたほど。
20世紀で最も繁栄した血統の一つで、スピードとスタミナを高い次元で兼ね備えたパーフェクトな血統であるとされています。特に芝の中距離に強いという特徴があり、反対に緩急のある長距離レースではあまり活躍できないというデメリットもありました。
- クロフネ
- ハービンジャー
世界に比べれば日本ではそこまで大血統ではありませんが、クロフネはハービンジャーと言った優秀な競走馬を排出し、優秀な種牡馬として多くの馬を輩出しています。なぜ日本ではそこまで流行しなかったかと言うと、次の馬が席巻したからです。
サンデーサイレンス系
日本の現代競馬を語る上で絶対に外す事ができない大血統がサンデーサイレンス系。通称SS系とも呼ばれる血統で、競馬をやった事がある方で一度も聞いた事がないという方はいないのではないでしょうか?それ位、サンデーサイレンス系は日本競馬を大きく変えた革命的な種牡馬です。
数多くの伝説を残している馬で1990年に日本に輸入され、そこから1995年から2007年まで13年連続でリーディングサイアーに輝いたサンデーサイレンスを祖とするサイアーラインです。2008年にサンデーサイレンスに変わって首位に立ったアグネスタキオンと、2009年のマンハッタンカフェも本系統なので、実質的には15年連続でサンデーサイレンス系統が制覇していたとも言えます。
- ハーツクライ(有馬記念,ドバイSC)
- ダイワメジャー(天皇賞秋,皐月賞,安田記念,マイルCS2回)
- ゼンノロブロイ(ジャパンC,有馬記念,天皇賞秋)
- マンハッタンカフェ(有馬記念,天皇賞春,菊花賞)
- エアシャカール(皐月賞,菊花賞)
- スペシャルウィーク(ダービー,ジャパンC,天皇賞春秋)
- ステイゴールド(香港ヴァーズ,ドバイシーマC2着-G2)
- ディープインパクト(三冠,ジャパンC,有馬記念,天皇賞春,宝塚記念)
このように、競馬ファンが聞いたら震える位の有名馬が数多く在籍している事で知られています。歴史的名馬を数多く輩出し、その多くの馬が種牡馬としても成功していますので、まさに日本の競馬の歴史を変えた伝説的な種牡馬であると言えるでしょう。
現在の流行血統
という訳で上記項目では血統の流行を語る上で絶対に外す事ができない三大血統を紹介してきましたが、ここからはその流れを次いでいる子孫の中で、最も勢いのある現代の流行血統を紹介していきたいと思います。
2019年、2020年と高い成績を収めている血統はどの馬なのか。そこから注目して現役で活躍している馬と共に紹介していきます。
ディープインパクト産駒
現代競馬を語る上で絶対に外す事ができないディープインパクト産駒。
既に亡くなっている種牡馬ではありますが、2020年も順調に勝ち星を伸ばしており、勝利回数、重賞出走に勝利回数など、全ての項目で1位を獲得。ディープインパクト産駒であるコントレイルが無敗のクラシック三冠を達成するのではないかと言われている位、亡くなってからもまだ尚、注目しなければならない名馬中の名馬です。
- ジェンティルドンナ(13億2,621万)
- サトノダイヤモンド(8億6,512万)
- ショウナンパンドラ(6億0,769万)
- フィエールマン(5億7,306万)
- マカヒキ(5億6,210万)
- ミッキーアイル(5億2,948万)
- アルアイン(5億1,170万)
- ミッキークイーン(5億1,131万)
ディープインパクト産駒の中で獲得賞金額が5億円を越えている馬だけでこれだけの数がいます。更に現役中の強い馬も数多くいますので、この数はどんどん増えていく事が予想されてます。ディープインパクト産駒がG1や重賞レースに出走しない日はない位に、現代競馬を席巻中の最強血統。今最ものっている流行血統であると言っても過言ではありません。
ロードカナロア産駒
ディープインパクトは10年以上流行の先頭を走っている種牡馬ですが、ここ数年で一気に勢いをつけてきたという意味では最も風が吹いている血統はロードカナロア産駒で決まりです。一気に風が吹いた理由は、アーモンドアイという化物を誕生させた事。それで一気にロードカナロア産駒の価値を高める結果になりました。
- アーモンドアイ(シンザン記念、桜花賞、優駿牝馬、秋華賞、ジャパンカップ、ドバイターフ、天皇賞(秋)、2020年ヴィクトリアマイル)
- ステルヴィオ(スプリングステークス、マイルチャンピオンシップ)
- サートゥルナーリア(ホープフルステークス、皐月賞、神戸新聞杯、金鯱賞)
現役最強馬であるアーモンドアイ、世代最強馬との呼び声高いサートゥルナーリア。この2頭を生み出したというだけでロードカナロア産駒に注目が集まる理由はあると言っても過言ではありません。
近年では種付け料も高騰しており、今後もますます活躍が期待されている種牡馬なだけに、近い将来はディープインパクトに変わる流行の先頭に立つ血統になっている可能性を秘めています。
まとめ
流行を築き上げた伝説の三大血統と、現在最も輝いている流行最先端の2頭の血統を紹介してきましたが参考になりましたか?
血統には流行があります。強い馬の子供は強い、そのまた子供も強い、そのまた子供も強い…このように血統は脈々と続いていき、強い馬の子供の血統は途切れることなく続いていく、それも競馬のロマンの一つです。
流行を掴み、今最も流れがきている血統を知る事で、更に競馬を楽しみながら回収率を上げる事ができるかもしれませんよ?